リアシートのウインドリフレクターを立てると、風の巻き込みは殆ど気になりませんでした。
ただしこの状態では、リアシートの乗車ができないので、事実上ツーシーターとなります。
クローズ状態でも室内高の低さや閉所感は皆無で、通常のクーペとなんら変わりありません。
ルーフ、ウインドウを全閉にしてもロードノイズ、風きり音が聞こえるので気密感はありませんでした。
道路の段差を乗り越えても、NewBeetleより格段に強化されたシャーシが効果的にドラミングを抑制しています。
ベージュレザーとポプラウッドを使った車内意匠は、ゴルフ5より明るく開放的でした。
質感の高さは実感できますが、随所にゴルフ、ジェッタの気配を感じます。
乗り出し価格500万円オーバーのクルマなので、パサートの室内意匠が反映されれば更に高級感が向上しそうです。
・3.2LV6(250PS)エンジンと6速DSGのマッチングも優秀で、6速AT並みのスムーズな発進、加速を実感できます。
250PSの前輪駆動車ですが挙動は安定しています。
パサートに順ずるシャーシセッテッイングが上手く活かされてるようですが、急加速時はトルクステアをそれなりに感じます。
後輪の追従性は安定しているので、ハンドルを取られるようなことはありませんでした。
日常から晴れ舞台までオールラウンドにこなす、魅力的なクルマでした。
願わくば、装備を簡素化したベーシックグレードが登場してくれると、現実的な購買欲が生まれそうです。
5分割式ルーフシステムによって、スイッチひとつでカブリオレとクーペを同時に満喫できます。
1年の半分以上を降雪、降雨と過ごす人にとって、メタルトップカブリオはとても魅力的なクルマです。
操作ロジックがパワーウインドウ、サンルーフと共通するスイッチを操作することで、短時間でルーフを収納できます。
開閉動作は複雑かつ巧妙で、思わず周囲のドライバーに自慢したくなります。