The Beetle デザイン(ファブリックシート仕様)
	
	
		ザ・ビートル(車両本体価格2,500,000円+バイキセノンランプ価格126,000円=2.626,000円)
 
		当初“レザーパッケージ”仕様車(車両本体価格3,030,000円)のみで発売された後、約半年を経て待望のファブリックシート仕様車が導入されました。
 
		私も、現実的な価格設定の新グレード「The Beetle Design」の登場を、心待ちにしていた一人です。
 
		実際にハンドルを握り改めて、レザーパッケージ仕様車、ゴルフYとの装備差を比較しながら標準モデルとしての立ち居地を検証しました。
 
		【レザーパッケージ仕様車との比較】
 
		1.シート
 
		 ベーシックモデル最大の特徴はシートで、ブラック(またはベージュ)のファブリック地の表皮となりシートヒーターが省かれした。
 
		 同時にシート自体も“コンフォートシート”と呼ばれるタイプとなり、座面、背もたれとも、ややシェイプが浅くなります。
 
		 おかげで屋根と着座位置が低いクルマでも乗降性がスムースになり、サラッとした表皮の座り心地と相まって日常使用に最適です。
 
		 スポーツシートに比べ見掛けはごく普通ですが、腰、背中、大腿部をしっかりホールドするシート作りはVW車の真骨です。
 
		 雪国で生活しているとシートヒーターが恋しくなりますが、腰が冷えて往生することもありませんでした。
 
		
 
		2.エアコン
 
		 エアコンはVW上位グレード車に標準装備される2ゾーンフルオートタイプが、マニュアルタイプになります。
 
		 フルオートタイプに慣れると手動による温度調整を煩わしく感じますが、ロータリー式の操作パネルは操作性に優れ動作状況も一目で確認できます。
 
		
 
		3.パドルシフト
 
		 パドルシフトが省かれるため、シフトチェンジはフロアシフトのみとなります。
 
		 良好なフロアシフトの操作性もあり、パドルシフトが無くても快適にドライブを楽しめました。
 
		 確かにパドルシフトを装備した先々代車(トゥアレグ)は、それなりに便利ではありましたが..
 
		
 
		3.快適装備
 
		 レインサンサー、自動防眩ルームミラー、ステアリング操作スイッチが省かれます。
 
		 どの装備もあれば便利ですが、無くても特段困ることはありませんでした。
 
		 むしろ手動防眩ルームミラーは妻が運転するさいに、ミラーを倒す(防眩角度)だけで視界合わせができるので返って便利になりました。
 
		
 
		4.ホイールのインチダウン
 
		 タイヤが55の17インチから、60の16インチにサイズダウンされます。
 
		 標準のアルミホイール意匠は大差が無いので、視覚的な変化は最小限に留まっていました。
 
		 乗り心地の向上と、リプレース品をより安価に購入できるメリットが期待できそうです。
 
		
 
		5.バイキセノンランプ
 
		 本来バイキセノンランプはメーカーオプション扱いとなりますが、実質的には装着状態で販売されます。
 
		 機能的にすぐれ、TheBeetleの顔立ちを引き立てるバイキセノンランプは必須アイテムかもしれません。
 
		
 
		【ゴルフYとの比較】
 
		1.エアバッグ
 
		 ゴルフに装備されている、ニーエアバッグ(運転席)/カーテンエアバッグが省かれます。
 
		 フロントエアバッグ(運転席/助手席)/頭部保護機能付サイドエアバッグ(運転席/助手席)/むち打ち軽減ヘッドレスト(運転席/助手席)は標準装備です。
 
		 カーテンエアバッグが無い代わりに、ゴルフよりサイドエアバッグのサイズは大きくなりました。
 
		
 
		2.リヤサスペンション
 
		 ゴルフの4リンク(スタビライザー付)に対して、ザ・ビートルはトーションビーム付トレーリングアームとなります。
 
		 雪道の窪みや轍走行ではそれなりの突き上げ感を伴いますが、一般道から高速道まで挙動は終始安定しています。
 
		
 
		3.インテリア
 
		 ダッシュボードパネルとドアトリムはソフトパッドが省かれているため、指で弾くとコツコツします。
 
		 とはいえ、ボディーカラーと同色のトリムパネルがダッシュボード周りを彩るのでチープ感は皆無です。
 
		 柔らかな感触とは無縁ですが、シンプル&クリーンなインテリアは好感が持てました。
 
		
 
		4.視界
 
		 キセノンヘッドランプに標準装備される、収納式ランプウォッシャーが省かれます。
 
		 ウォッシャーの必要性は特に感じないので、有効なコストダウン策かもしれません。
 
		 また、リヤワイパーも装備されません。
 
		 これは走行中に雨や雪をリヤウインドウに巻き込まない、空力特性を活かしたものと思われます。
 
		 実際AudiTTもリヤワイパーを装備していないので、後方視界はワイパー無しでも確保できるということなのでしょう。
 
		
 
		【総括】
 
		ザ・ビートル標準仕様車は、レザーパッケージやゴルフに比べて装備がいつくか省略されました。
 
		とはいえクルマ本来の魅力と安全性を低下させるようなコストカットは皆無で、標準仕様で存分にザ・ビートルの魅力を堪能できます。
 
		個性的なデザインと実用性を両立させる類まれな2ドアクーペは、日本国内においても貴重な存在です。
 
		ザ・ビートルはビートル好きの方は勿論のこと、ゴルフから買い換えても十分満足できることでしょう。
	
	
		 
	 
	
		 
	 
	
		 
	 
	
		
			